光線力学的療法(PDT)とは

活性酸素の発生を活用したレーザー治療

日本人に多い新生血管発生による加齢黄斑変性症の治療法の一つが光線力学的療法(PDT)です。

PDTとは、"Photodynamic therapy"の略で、日本では2004年から厚生労働省が認可している為、保険適用で治療を受けることが可能となっています。

”光線力学”という名前からもイメージ出来るようにレーザー治療による方法で、黄斑の変性を引き起こしている新生血管に照射し、意図的に活性酸素を発生させるという方法です。

そもそもの原因が活性酸素かもしれないのに、なぜ?このように思うかもしれませんが、そこにこそ、この治療法の意図が有ります。

光線力学的療法の方法は、”ビスダイン”という光に反応する薬剤を静脈投与で注射し、低出力のレーザーを照射することにより活性酸素を発生させる事で血管内に障害を引き起こさせ、それ以上成長するのを防ぐというものです。

活性酸素により誘発され、新生血管内に血栓ができる事で結果的に発生を抑える事が出来るようになるのです。

そうすれば、大きく成長してから新生血管が壊れ一気に病変する事を防ぎ、症状を最小限にとどめる事が可能となります。

ウェットタイプに有効な光線力学的療法という事で、このタイプの加齢黄斑変性症の患者数が多い日本で効果的に働いています。治療人数は、今までに4万人を超えているので十分な実績も有ります。

この治療法の優れているのは、正常組織には影響せず新生血管のみに働きかける事が可能なところです。また、1年後の視力の維持や改善に関する報告も多数あり、光線力学的療法(PDT)が有効であるとわかっています。

治療を受けるためには、初回は2日間の入院が必要でその後5日間は強い光を避けて生活しなくてはなりません。場合によっては、副作用として大量出血を伴う事があります。

レーザー光凝固術と比べると、正常組織が残るので生活における支障を最小限に留めることが出来ますが、あくまでも継続的な治療であり、加齢黄斑変性症を根本的に治療するものでは有りません。

根本的な治療には、その原因となっている新生血管の発生を改善する必要が有りますが、直接的な原因が不明でも、網膜の保護力を高める方法は有ります。

その為にも、ルテインの摂取を生活に取り入れる事、同時に、喫煙や悪い空気を吸わない、食生活の改善など、日頃から出来る対策も色々とあるのではないでしょうか。